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大 寒(だいかん)|2011年2月

 旧暦では立春が新年1月1日。その直前の2月4日までの15日間が大寒に当たります。

 それにしても今年の大寒は全く文字通りの大寒で雪も寒さも大型です。しかしこの寒気も次の春の到来の前触れで、最近は確実に夜明けは早まり日没の時間も遅くなり、春間近を教えてくれます。

 鳥インフル防除のために膨大な数のニハトリの処分が連日報道されています。牛の口蹄病防除のために大量の牛の殺処分の記憶がまだ鮮明なだけに、そしてさらに追い打ちをかけるように霧島山系の大燃岳の噴火による降灰被害も重なり、宮崎県の皆さんの散々のご災難には強く同情を感じております。

 その鳥インフルも大変ですが、人のインフルエンザも大いに心配で気になるところです。全国的には週毎に患者数が倍増している最近です。

 保育園内での発生状況ですが、ポツリポツリといったところです。2週程前からインフル理由での欠席は日に1~3人程。職員の罹患もこれまでに2件。しかし小学校の発生状況はかなり高率のもよう。とにかく何時大発生してもおかしくない状況です。

 そうならないようにめいめい各人十分に健康管理と予防に注意されるようお願いします。

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新春の嬉しいニュース

 先日の漢字かるた第11回新潟県大会の結果1月29日(土)東京開催の全国大会に出場が決まった「うさぎ組の長谷川さんとぱんだ組の鈴木さん」の両名が大活躍してくれました。特に長谷川さんは年少諺の部で優勝する快挙。その同じ日の深夜、サッカーの日本チームがアジア・カップ戦で優勝しました。

 全国大会の「優勝」は久し振り。平成15年に同じく年少諺部門で蕗谷さんが優勝して以来のことで実に8年ぶりの話。それ以来2位の準優勝は何度かあったのですが優勝はずっとご無沙汰でした。

 長谷川さんの園内での直前の練習状況からみて、実力通りが発揮できるならば優勝の可能性大いにありと予想しておりました。

 またその際一緒に練習していた他のお友達も結構いいレベルでした。県大会で同様なレベルで活躍したならば上位入賞間違いない技量。県大会で負けてようやくスイッチが入ったといったところでしょうか。来年大いに頑張ることを期待します。

 【参加保育園】 順不同
 ・割野保育園(新潟市)・竹野町保育園(新潟市)・本成寺保育園(三条市)
 ・きらきら保育園(三条市)・ふじの木保育園(三条市)・赤沢保育園

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『厳家(げんか)に悍虜無(かんりょな)くして慈母(じぼ)に敗子有(はいしあ)り』 

 皆さんは性善説・性悪説という言葉を耳にされたことがおありかと思います。紀元前2~300年ころの古代中国の学者が「人間の本性は善であり、仁や義のこころを先天的に持っているものだとの考えが性善説であり、そうではなく悪のこころが本来であって善のこころは後天的に学習して備わるものだとの説が性悪説」と一般的に理解されております。

 性善説・性悪説は一口に言って理想主義と現実主義との観点の違いの人間観とも言えます。現実的には人間は善と悪の両面と同居し、使い分けながらその狭間で生きているのではないでしょうか。

 そんなわけで性善説の教えは理想主義的でありキレイごとで希望的な教えであり、性悪説は人間のこころの在りようそのままを反映している。はっきり言って分かり易く納得性が高い。

 表題に掲げた何やら難しい文章は性悪説・現実主義を主唱する韓非子(かんぴし)の言葉です。大略次のような意味になります。

 厳家とは家の中のしきたりが厳しい家を指し、そこではしっかりとした頼もしい使用人は居ない。悍は気が強いとか勇ましいさまを言い、虜は使用人のこと。昔は捕虜を奴隷として召し使ったことからきている。

 慈母、情愛あふれる優しい母親の子どもには親離れ出来ない敗子がいるものだとの意。敗とは腐敗の敗でダメな子どものこと。

 厳しさも優しさも程々に使い分けないと問題が起こるということです。人間関係の問題は2000年前も今も変わらないようです。

 あの忌まわしくも狂気な秋葉原の無差別殺人事件、古くは酒鬼薔薇少年殺人生首事件や柏崎の幼女誘拐長期監禁事件などの異常な犯罪が起こる度に、その犯人は一体どんな環境や親の下で生育したのかと知りたくなります。わが子の健全な成長を願うと同時にいかなる最悪であっても、せめてそんな忌まわしい事件の犯人にだけはなって欲しくないとの気持ちが最低の親心ではないでしょうか。

 また韓非子は別に君主がその臣下を導き制するに当たっては二柄(にへい)が肝要であるとも説いている。二柄とは二種類の柄のことでその二種類とは刑・徳を意味し、刑とは罰であり、徳とは恩賞を言います。要はアメとムチが必要であるということです。

 子育て教訓ではないですが、人を動かすには2000年前も現在も変わることなくその両者を使い分けることが大切なのです。

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