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勝ちに不思議な勝ちあり 負けに不思議な負けなし|2014年9月

 夜の河原の土手に月見草が咲いている季節になりました。新潟県代表の日本文理高校が四強に名を連ねる大活躍をして夏の全国高校野球大会が終わりました。大会が終わると日本文理の活躍のおかげで大会の進行に思わぬ力が入っていたのか気温の低下もあって急に秋を感じます。

 今年の大会は逆転試合が目立ちました。まず新潟県大会決勝戦で関根学園を日本文理が9回逆転ホームランで破って代表を決め、甲子園でも対富山商と愛知東邦の2試合を逆転で勝っている。ああっ負けかなとあきらめかけていたのにまさかの逆転、そんなときの瞬間、見出しの「勝ちに不思議な勝ちあり」が頭に浮かんでくるのです。日本文理の勝ちが実力努力の表れとはいえ、流れが相手に傾いている土壇場の状態での逆転をみると一瞬ホントかなと信じられない気になります。

 元プロ野球の大選手(捕手)・監督(阪神、ヤクルト、楽天)だった野村克也氏がこの松浦静山の言葉をよく引用しているそうです。野村氏のプロ野球での記録は実に偉大で、見事なものです。野球殿堂入りしている頭脳派勝負師の野村氏がこの静山公の言をよく引用されるのですから意味深いものがあります。因みに野村氏は「王や長嶋がかがやくヒマワリなら、私はひっそりと日本海に咲く月見草」と自分を評している。野村氏の出身は京都府の日本海に面した小さな町であり、経済的にどん底の苦しい中をやっと高校を出て這い上がるように無給でプロの世界に飛び込み、言い知れぬ努力を積み重ねてその後を築いている。それだけにこの言葉の重みを強く感じる。王氏や長嶋氏も大変な努力練習の結果ではあっても甲子園や大学野球等での評判実績を踏まえて順調にプロ入りしたのとは大違いだ。でもおっしゃるほどひっそりだったかどうか‥?

 肥前平戸藩主松浦静山公について説明しますと、肥前平戸は現在の長崎県平戸市で、平戸市は平戸島とその対岸松浦半島の一部の地域。平戸島は16世紀ポルトガル国のキリスト教宣教師フランシスコ・ザビエルが上陸、キリスト教を布教した場所として歴史上知られておりその史跡が多く残っている。

 松浦静山はその平戸島とその一帯を治めた平戸藩の第9代藩主でしたが大変な学者であり剣術・柔術は免許皆伝の名人というスーパーマン。剣術の心得を説いた著書「剣伝」の中で「不思議な勝ち云々」が述べてあるとのこと。藩主を隠居したあとに書き綴った随筆集「甲子夜話」がありその中で「信長、秀吉、家康の三人の性格をホトトギスを例にそれぞれを、鳴かざれば殺してしまえ、鳴かしてみせよ、鳴くまで待とう」の有名な話を紹介している。静山公自身の説ではなく読み人知らずの川柳と紹介しているそうです。また静山公の孫娘が孝明天皇の皇后となられて明治天皇が生まれている。ということは愛子さんにも 1/256 の血が受け継がれていることになるのでしょうか。

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 8月下旬のある夕刻、定時のお帰りの時間が一段落した遊戯室から園職員や若い男女の楽しげなハイトーンな歓声が響いてきた。一体何事ならんとのぞいてみると、どっかで会ったことがあるようなないような若い男女7名が目に入ってきた。

 男子2名、女子5名のその若者達は全員高校3年生。学校はそれぞれ異なるが11年前の平成15年3月の卒園児でした。学校の休みを利用して声を掛け合って尋ねきてくれたのでした。嬉しいことです。上の写真は当時担任だったM保育士、卒園児達と当時を知る職員達。お互いに懐かしい話で盛り上がりました。

 5年も経てば職員のほとんどが入れ替わる公立の保育園ではこんな再会はないのでは。塀のイラストを描いたEMさんの2年後輩になる皆さんです。今後のご活躍とご多幸を心から祈ります。またの来園を待ってますよ。

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