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年々歳々花相似たり|2014年5月

 毎年今頃になると狭い園庭ですが花で楽しくなります。

  花好きだった先代園長が残してくれた庭木には花木が多く、今その花木達が出番真っ盛り。春早くから花をつけ続けているサザンカ雪椿に代わって今度はワタシの番よと春本番を先取りして黄色いハンカチではなくレンギョウが賑やかに庭を明るくしてくれます。それを受け継ぐように今本番が花海棠(カイドウ)花スオウのピンク色、それに負けじとボケが精一杯に花を付けている。その足元には透き通る黄色の山吹がつつましく姿を見せている。地表にはピンクや黄色の桜草チューリップガーベラ芝桜と色とりどり。  やがて濃厚な真っ赤なバラが出番をまっています。

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 各組それぞれ進級したり新入園の人も加わったりしました。

 組の名前は元々でもメンバーは一新しました。皆さん早くその組らしくなってください。

 お天気のよい日にはできるだけお散歩。行く先はミナトピアが定番ですが西大畑公園まで頑張ることもあります。

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 ゴールデンウイーク前後になると発症が多いと言われる日本独特の心のやまい症状をいいます。

 昔から4・5月頃の木の芽時には心の病がよく起こるといわれています。 4月の新年度に入って一ヵ月、厳しい受験戦争や就職活動を耐え抜いて念願の学校や職場に見事進学・就職できたのはよいのですが、それまでの生活リズムが大幅に変化し、特に住所まで変わって新しい環境に対する初期の意気込み緊張が、慣れとともにようやく和らぎ始める5月頃になると頭をもたげる心の不安定な状態を表した言葉が「五月病」と名づけられました。東大のキャンパスからこの名称は生まれたとも言われておりますが、東大生でなくとも、多かれ少なかれ誰しも環境が大きく変わった際には経験している現象なのです。就職・進学は人生の大きな節目です。生活のリズムは大きく変化します。それは誰しもが体験し乗り越えていくのです。

 同様な現象は子ども達にも 乳幼児の段階にも当然みとめられます。家庭から保育園に入ったときは子どもの場合は心よりも体ではっきりと拒否を反応します。幼児の場合は遠慮気兼ねなしに全身でそっくりかえって泣き叫んで表現します。肉親にとっては身を切られる思いです。そこで負けてはいけないと分かっていても負けてしまいそうになります。しかし、その反面子どもは想像以上に適応能力を持っております。親が表面的な辛さにまけてしまうとせっかくのその適応力が育ちません。

 そこで負けてはいけません。「負けるが勝ち」という諺がありますが、この場合、その諺は当りません。負けは負けです。大人の気持ちのつらさは結構あとを引きますが、子どもの場合は大人ほどいつまでも引きずりません。しかも初めが肝心です。いったん大人の気持が負けると子どもは敏感にそれを感じとり、次からはその大人の気持の弱さをねらって精一杯拒否反応を表現します。そこで負けてはますますいけません。環境やリズムの変化に巧みに適応できる基礎を造り出すことが遅れて段々深刻にになります。もたもたして深刻にするかどうかは保護者の態度で決まります。

 心のたくましさや辛抱強さは人間の持って生まれた資質であって後天的なものではないといわれておりますが、実は幼少時の特に0~1歳時の体験を通して培われ築かれるのではと私的に実感しております。人生のつらい体験を通して逞しい忍耐心が育っていくのだと考えるならば子育ての辛さは実は子どもにかけがえのない貴重な資質形成・成長の機会を与えているのです。

 幼児期は親の想像以上に親の考え方・態度が影響することを銘記して下さい。

あとがき:この項目は数年前の「園だより」で書いたものを加筆修正しました)

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