「不登校は誰の責任?!」

ある市長の「不登校は親の責任」発言が大きな波紋を広げているようです。今の日本ではもはや不登校や引きこもりは決して他人事では済まされない身近で深刻な問題です。不登校を引き起こしている原因は様々で、それらの特定や改善が極めて難しいことから親たちはとても悩んでいるのに、「親の責任」=子どもを甘やかして育てていることが原因、と一喝するのはあまりにも短絡的すぎたようです。不登校の子どもを持つ親たちはありとあらゆる手を尽くし、時には心を鬼にして子どもを突き放すこともされてきたことでしょう。それでも解決しない、まるで出口のないトンネルを彷徨うかのような心情にも配慮していただきたかったものです。
しかしその一方で不登校児の受け皿となっているフリースクールに対し、制度が不十分な状況で国家が容認してしまうことで「学校が嫌ならフリースクールに行けばいいんだ」と今までぎりぎりの我慢をしていた子どもたちまでもが一斉にフリースクールへ行くことになってしまったら?その懸念も間違いではないと思います。多くの子どもたちがフリースクールへ流れてしまったら、小学校や中学校の教室は空っぽになってしまうのではないか?そうなってくると義務教育ってなんだろう?とふつふつと疑問が沸き上がってきます。今、日本の義務教育は大きな岐路に立たされているのかもしれませんね。
ところで海外では不登校はどのような状況なのか?どのような対策が取られているのか?少し疑問がでてきたので調べてみるとやはり多かれ少なかれ不登校はどの国でも問題になっているようです。しかし対策は国によってさまざまで、学校に通えない子どもたちのためのオルタナティブスクールが発展している国もあれば、学区の縛りがなく自由に転校できるシステムや、家庭学習でも出席扱いにしてもらえるなど、それぞれの国の環境や考え方の違いが対策に反映しているようです。日本にもこの国に適した対応策が早く整備されることを願っています。
さて、ここからが本題です。もし自分の子どもが将来不登校になったら?そんな縁起でもないことを、と思うかもしれませんが、現実に今100人に1人の小学生、25人に1人の中学生が不登校になっています。原因は様々ですが共通しているのは、学校へ行けなくなった本人はしんどくつらい状況が限界に達し、大変疲れているか大変傷ついている状態→不登校として現れたと言えます。周囲はつい普通に戻そうという働きかけを子どもにしがちですが、急に学校へ引き戻そうとすることで状況をさらに悪化させてしまうこともあります。不登校に関する相談窓口や支援団体もたくさんありますので、もし万が一そのような状況になった際は一人で問題を抱え込まず、適切な場所に相談してみることが重要だと思います。

 

*11月1日より「令和6年度4月入園申請申込み」が始まります。

申請用紙をご用意してありますので、申請ご希望の方はお声かけ下さい。なお、来年度4月に退園、転園を希望する方も、11月1日(水)~11月15日(水)までの期間内に手続きが必要です。