園だより」カテゴリーアーカイブ

ラン活|2022年12月

ラン活は年中さんの冬から始めるのが今では一般的なのだそうです。そもそもラン活とはランドセルを購入するための準備だそうで、年々その勢いは増しているようです。しかしその一方では加熱するラン活に異議を唱える親たちも多くいるようです。私個人としては、一生に一度のことだし良いものを奮発したいという親心も十分理解できるのですが、最近のランドセルの価格を見ると、あまり納得ができません。

若いころ皮革製品の製造に携わったことがあるので高価なコードバン(馬の皮)が使われているランドセルに高い値段が付くのは分かるのですが、合皮のランドセルに5万円以上の値段が付いているのにはどうにも理解に苦しみます。また高級コードバンを使用した10万円以上のランドセルを子どもが毎日背負って通学するということも、いろいろな意味でハラハラして落ち着きません。

ランドセルは江戸末期にオランダから来た布製リュック「ランセル」が発祥とされています。その後、明治18年に学習院で通学カバンとして導入され、昭和30年頃に一般の小学生の通学カバンとして普及したようです。現在も日本国内のほとんどの小学生がランドセルを通学に使用していますが、地域によってはランドセルを使用していない所もあるようです。

京都では「ランリック」小樽では「ナップランド」と呼ばれるナイロン製のリュックが通学カバンの主流です。またアウトドアメーカーのモンベルは富山県立山町と共同で通学用バック「わんパック」を開発、この冬から全国販売されます。(立山町では来春以降、公立小学校に入学する子どもたち全員にこの「わんパック」がプレゼントされるそうです。)どのカバンも皮革製ランドセルよりもはるかに軽く、価格帯は1万円前後と親のお財布にも優しく、使う子どもの立場からみても、ランドセルよりずっとこちらの方が良さそうに思えます。しかしランドセルが主流の地域でナイロン製のリュックをランドセルとして子どもに背負わせるには「ほかの子と違うからいじめられるのでは」という懸念もあり、別の意味で革製のランドセルよりも重いものを子どもに背負わせてしまうようで覚悟がいります。

安全性や機能面、そして子育て世代への経済負担を考慮した上で、前出の地域のように行政や学校側などで一律に取り決めを作ってくれることを願ってやみません。

食品添加物|2022年11月

以前は口内炎が頻繁にできるのが悩みの種だったのですが、この頃あまりできなくなりました。いやここ数年まったくできていない気がします。はて?ではここ数年の生活と過去の生活とではいったい何が変わったのだろう?と 考えた時、以前は毎日口にしていたもので最近まったく食べなくなったあるものが頭に浮かびました。それは一体何かというと・・・ガムなのです。仕事中に眠くなると必ず噛んでいたガム。もちろんその 時の体調もあるだろうし、 食べる量も結構多かったので過剰摂取も原因だとは思いますが『これはもしかしたらガムに含まれる食品添加物が悪さをしている?』と考えるようになりました。

私たちの日常生活にはたくさんの食品添加物が含まれた食べ物があります。スーパーやコンビニで売られている弁当、おにぎりやサラダ、ソーセージやハム、ベーコンなどの加工肉や漬物、インスタント食品やお菓子など。主に腐敗を防ぎ日持ちさせるためや見た目をよくするために多くの食品添加物が含まれています。

ご自身のお子さんのアトピーをきっかけに添加物の一切はいらないソーセージやハムを作っている有名なお肉屋さんが都内にあります。私もそこのソーセージを食べたことがありますが、とても美味しいのです。非の打ち所がない美味しいソーセージですが、あえて難点を上げるとすると、日持ちがしなくて価格が少々高いのです。もちろん厳選された素材で小規模生産だから価格も上がってしまうのは当然ですが、大量生産されるソーセージは食品添加物を入れることによって 日持ちするようになり、 価格も抑えられ消費者も購入しやすくなっているのだな、と感じました。

食品添加物は生産者や販売者側の都合で加えられるものなので、中には先ほどのお肉屋さんのようになるべく添加物を加えないことにこだわっている業者も数多く存在します。以前はまったく無頓着でしたが買い物をする際は価格や見た目にとらわれず、なるべく原材料表示の確認をして、添加物が少ないものを選ぶようにしています。たとえ体に害がないと認められている食品添加物であっても、出来ることなら普段の食生活ではなるべく摂らないよう心掛けたいものです。

おうち時間を楽しむ|2022年10月

日を追うごとに暗くなる時間が早くなり、寒い季節が少しずつ近づいてきていることを感じます。これからの季節、おうちで過ごすことも多くなってくると思いますので、今回はおうち時間に子どもも大人も一緒に楽しめるものをご紹介したいと思います。

「手打ちパスタ」が簡単にできてとても美味しい、という事をみなさんご存知でしょうか。材料の強力粉と塩少々、水をボウルに入れ、フォークを使って混ぜていきます。(粉と水の比率はだいたい2:1、粉が200gだったら水は100mlです。水を卵に置き換えてもOKです。粉200gの場合はMサイズの卵2個を使用します。)生地がまとまってきたら今度は手を使ってこねていきます。この段階まできたら子どもたちにも参加してもらいましょう。粘土をこねる要領でよくこねます。生地に弾力が出てきたら、丸くひとまとめにしてボウルに戻し、ラップをかけて冷蔵庫で少し休ませます。休ませた後の生地は親指大にちぎり、子どもたちに好きな形のショートパスタを作ってもらいます。作り方はインターネット上でもたくさん紹介されていますので、ぜひ参考にしてみてください。また手打ちパスタに関する本はたくさん持っておりますので、ご興味のある方はぜひお声がけください。

 「手編みマフラー」が編み針を使わずに小さな子どもでも簡単にできるという事をみなさんご存知でしょうか。リリアン編みというものが私の子ども時代にはとても流行ったのですが(みなさんご存じでしょうか?)その応用です。まずは牛乳パックやペットボトルを使って編み機を工作します。牛乳パック、もしくはペットボトルの上下を切り落とし筒状にしたものに割りばしを等間隔に立ててガムテープで固定していきます。出来上がった編み機の割りばしに毛糸を巻いてリリアン編みの要領でマフラーを編んでいきます。使う毛糸はなるべく太めの糸を選んでください。こちらも作り方はインターネット上で多数紹介されていますので、検索してみてください。

 うちの息子もその昔、小学生だった頃にこの牛乳パック編み機を使って作ったマフラーを、しばらく気に入って使っておりました。

 今回こちらでご紹介したものはいずれも自分たちの手で作ったものが食べられる、使える、という実用的なものです。もしかしたら最初はうまくいかないかもしれませんが、家族みんなで楽しみながら何度か挑戦してみるのも良いかと思います。

昆虫観察|2022年9月

 赤沢保育園の一番人気と言えば玄関入ってすぐのところにある『昆虫コーナー』でしょうか。現在、カブトムシのオスとメスが1匹ずつ、2匹いたメスは先日卵(50個ほど)を産んだ後弱って死んでしまいましたが、その他にはクワガタが1匹、カマキリが3匹(おそらく春に保育園でふ化した成虫)がいます。

 大人になってからは「虫」と名の付くものはほぼすべて触れなくなってしまいましたが、そんな私も子どもの頃は家でつがいのカマキリを育てていました。
『カマキリを死なせてはいけない』子ども心に芽生えた責任感を胸に、私は図鑑でカマキリの生態を調べ、そして毎日家の近くにある茂みに虫取り網を持って出掛けては、カマキリの餌になる小さな蝶を採るのが日課になりました。
採ってきた蝶を残忍に、けれどむしゃむしゃと美味しそうに食べるカマキリの姿を複雑な気持ちで眺めていましたが、新鮮な生餌のおかげでカマキリたちは小さな虫かごの中でも元気に育ち、やがてその時が来たのでした。
メスの体がオスよりもはるかに大きくなったある日、メスはオスを食べ始めました。図鑑を読んでそのことは知ってはいたのですが、その衝撃的な光景を目の当たりにした私は固唾をのんでその一部始終を眺めたのでした。オスの頭がコロンと虫かごの下に落ちた瞬間の、そのはかなくも切ないオスカマキリの一生になんとも言えない気持ちになったことを今でもはっきりと覚えています。
翌春、卵からふ化した無数の小さなカマキリたちは風に乗りふわふわ飛んで旅立っていきました。その様はまるで映画のフィナーレのように感動的で、私にとって生涯忘れることのできない体験となりました。

 昆虫の寿命は短く、卵から幼虫、さなぎ、成虫とその成長過程をさらに興味深くドラマチックにしながら一生を終えていきます。おそらく子どもたちが人生で一番初めに身近に体験する「生命の誕生と死」は、昆虫のそれかもしれません。「一寸の虫にも五分の魂」どんなに小さな虫にも命があり、またその命を犠牲にして別の命につながっていく自然の連鎖を昆虫は教えてくれます。『昆虫コーナー』を食い入るように眺めている子どもたちの様子を見ていると、子どもの頃には自然と虫に興味が沸くよう、何か本能に刷り込まれているのではないかと 思えるほどです。子どもたちのこの昆虫への興味が命の大切さや自然の偉大さを学ぶきっかけとなってくれれば良いなと思います。

 「おうちで虫を飼うのはちょっと」というご 家庭も多いかと思いますので、送り迎えの際にはぜひ、この赤沢保育園の『昆虫コーナー』で子どもたちと一緒に昆虫観察を楽しんでいただければと思います。

男性の育児休業|2022年8月

今から5年ほど前のことです。職場で初めて男性社員が育児休暇を取得しました。彼は初めての子どもの出産に合わせて3か月の育児休暇を申請していました。でも上司はじめ周囲の社員の態度は冷ややかなものでした。「俺たちの時代にはそんなもん無かったよ、世の中ずいぶん変わったもんだね~。」「3か月も休み取るなんて、本当に迷惑だわ。」そんな周囲の言葉などはものともせず、彼はきっちり3か月間の育児休暇を終えて職場に復帰してきました。私は戻ってきた彼に「どうだった?子育て、大変だった?」と聞くと、いつもぶっきらぼうで笑った顔などほとんど見せたことがなかった彼が照れ笑いしながら「いやぁ、大変でしたよ、想像以上に。でもいい経験でした。」と答えてくれたのでした。彼の子育て体験は試練だったかもしれませんが、その表情には以前にはなかった自信と余裕のようなものが感じられ、人としての成長ぶりが垣間見えたのでした。出産後の育児休業と言えば、一昔前までは出産をする女性に向けた制度でしたが、こうして男性も育児を体験できるなんて素晴らしい世の中になったものだな、と『寿退社』がまだ一般的だった時代に世に出た私は、しばし感慨にひたったのでした。

厚生労働省の後押しもあって、最近では多くの企業で男性社員に向けた育児休業制度が取り入れられています。しかしその実態はなかなか難しいものがあるようです。

『とるだけ育休』という言葉があるようです。育休が取りたいのにその制度が職場にない人もたくさんいる中で、育休制度のある職場、そして理解ある同僚、上司にも恵まれ、晴れて育児休業を取得してくれた夫が、家にいても育児どころか何もしてくれない、むしろ夫の世話が増えて大変、早く職場復帰して欲しい、等々本来の育児休業の目的が果たせていないのが『とるだけ育休』と呼ばれるものです。ある調査では育児休業を取得した男性のうち3人に1人は一日のうちの家事育児に充てた時間が2時間以下だそうです。

「夫は子どもが小さかったころは毎日定時に仕事を切り上げて、毎晩子どもをお風呂に入れてくれた。それが何よりも助かった。」先日そんな話をしてくれたママさんがいました。確かに男性の大きな手だと、赤ちゃんをお風呂に入れるのも楽です。たとえ育休が取れなかったとしても、育児に参加・協力することはできるようです。逆に育児休暇が取得できても、無計画だとただの長期休暇『とるだけ育休』になって、かえってママの負担やストレスを増やしてしまうので、育休に入る前からしっかりと準備、計画が必要なようです。

ダーニングとピリカ|2022年7月

 先月に引き続き、今月も SDGs にまつわるお話をしようと思います。
 さて、SD Gs については多少の理解は深まったけれど、では個人として何ができるのだろう、 何から始めたら良いのだろう、と思っている方もいらっしゃると思います。今日は個人でも気軽に始められそうな SDGs 活動を二つご紹介したいと思います。

 最近「ダーニング」という言葉を知りました。ご存じの方もいるかと思いますが、ダーニングとは、穴が開いたり擦り切れてしまった衣服を補修する方法で、古く からヨーロッパを中心に行われてきた技法です。ダーニングには主に二通りのや り方があるようで、一つはその衣服の色と同じ糸で目立たないように補修する 方法と、もう一つは逆に目立つ色をいくつも使い、繕った跡をその衣服の新た な個性として生かす方法です。最近にわかに巷ではやっているのは後者の方 で、装飾ダーニングと呼ばれています。私も見様見真似でやってみましたが、 これがなかなか面白いのです。機会があればワークショップなどに参加して基 礎からダーニングの方法を習ってみたいものです。ダーニングは趣味としての楽 しみも味わえますが、何よりも傷んでしまった衣服に再び命を吹き込み『捨てる』以外の選択肢を与えられるのはすばらしいことではないでしょうか。

 これからの季節、海水浴やキャンプに行く機会も増えてくることと思いますが、砂浜やキャンプ場などでポイ捨てされたゴミを見て不快な気分になった経験は 誰でも一度はあるかと思います。けれど不快に思うだけでなかなか『拾う』という行動にまでは及びません。ゴミ拾いはボランティア活動などのきっかけや一緒にやる仲間がいないと、個人ではなかなか『 拾う』勇気が持てないものです。でも「ピリカ」はグループでのイベントはもちろん、個人のごみ拾いもサポートしてくれるアプリで、自分が拾ったごみの情報をピリカのアプリを使って投稿することで、世界中で拾われたごみのカウントに自分の拾ったごみの数が加算される仕組みになっています。ボランティア活動は決して誰かに見てもらい褒められることを前提として行うものでは無いけれど、人知れずひっそりやるのもむなしいものです。ポイ捨てされるごみが無くなってくれることが一番ですが、日常生活の中で「ごみを見つけたら拾って捨てる」習慣が世界中の人々に広がれば、将来の地球は少しずつきれいになっていくことでしょう。

SDGsってなに?|2022年6月

 最近とてもよく聞かれるようになったSDGs(エス・ディー・ジーズ)という言葉ですが、この言葉の意味を聞かれたらちゃんと説明できるでしょうか?もしかすると若い世代の方がよっぽどこの言葉の意を理解されているかもしれませんが「今更人には聞けない」「そろそろ自分でもしっかり理解をしておこう」と思われている方も多いかと思い、ここでSDGs について少しだけ触れてみたいと思います。

 持続可能な開発目標( SDGs : Sustainable Development Goals サスティナブル デベロップメント ゴールズ)は2030 年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。では持続可能とは具体的にどういうことでしょうか?かみ砕いて書くと「自然環境が適切に守られ、未来の世の中で生きる人々が困ることなく、そして現代に生きる私たちの要求も満たされる」ことを「持続可能な社会」と呼びます。産業革命以降、飛躍的な進歩を遂げてきた私たちの生活は、その反面でたくさんの自然や資源を犠牲にしてきました。このままの生活を続けていくと、将来子どもたちが大きくなるころには地球はとても深刻な状況に陥ってしまうのは確実なのです。

 では私たち個人レベルではどのような取り組みができるでしょうか?

 節電・節水を心がける、マイバック・マイボトルを使う、フードロスを減らす、公共交通機関を利用する、ということが比較的日常生活に取り入れやすい個人でもできるSDGs 活動です。

 この言葉が飛び交うようになって、私は決まって過去の一つのシーンを思い出すのです。あれは20年以上も前のこと。冬の寒い時期、仕事中にふと同僚の女性の足元に目が留まりました。彼女の黒いタイツのふくらはぎ辺りに何かがついているのです。それが何かを確認したくて凝視すると何かが付いていたわけではなく、それは黒い糸で丁寧につくろわれた跡でした。「タイツに穴が空いたら新しいものを買って、穴が空いたものは捨てる」ことに全く疑いもなかった当時の私にとって、それは常識を覆す衝撃的な瞬間でした。物が溢れる時代に生まれた私たちには自然と物を大切にしない習慣が当たり前のよう に根付いているのです。古いものを捨てて新しいものに買い替える前に、少しだけ「まだ使えないか考えてみる」というプロセスを入れるだけでも私たちの生活は変わるのではないでしょうか。

3歳以上のマスク着用について

夏場のマスク着用は、熱中症防止の観点から園内ではマスクを外します。 衣替えのタイミングで切り替えますのでご了承ください。

活動によってはマスクを着用することもありますので、鞄の中には引き続き マスクのご用意をお願いいたします。

マスクを着用しない場合でも手洗い、「密」の回避等、基本的な感染症対策は継続いたします。

ワンオペ育児|2022年5月

この「ワンオペ」という言葉を知ったのは確か1~2年ほど前、某SNSの知人の投稿からでした。「週末は主人が仕事でワンオペなので実家に行きます。」というような内容の文章だったでしょうか?「ワンオペって何なに?」と疑問に思いつつも彼女の文章を読みすすめ、それが「一人で育児をする」という意味だと気づくのにそう時間はかかりませんでした。「そんな言葉が今は流行っているのか~。」と、ふと自分が育児をしていた30年ほど前を思い出していました。「当時の私にとって育児のワンオペは当たり前だったなぁ。時代は良い意味で変わったのだなぁ。」

某SNSの彼女のように頼れる実家も近くになかったため、いざという時の頼みの綱はご近所の同じ年の頃の子どもがいる、いわゆる「ママ友」たちでした。ごはんのおかずを分担して作ったり、ママチャリに子どもたちを乗せて買い物や遊びによく出掛けたりしたものでした。当時は大変でしたが、毎日がとても楽しく、私は子育てと専業主婦業を謳歌していたのでした。しかし、そんな楽しい時間も長くは続かなかったのです。あまりにも楽しそうにしている私に嫉妬したかどうかは定かではないのですが、旦那がある日突然仕事から帰ってきて「お前も働け。保育園申し込んできたからな。」と言うではないですか。「はぁ?保育園申し込んだってどういう意味?私仕事してないのに。」「だからこれから仕事探して来いよ。」「はぁ?」・・・。そんなやり取りを経て、私は泣く泣く近所のスーパーのパートに出ることになりました。

そんなことは何も知らずに遊ぶ子どもたちを横目に、私は泣きながらミシンを踏んで保育園のお布団カバーやら通園バッグなどを準備したことを今でもはっきりと覚えています。

それから5年間、旦那は一度たりとも保育園の送り迎えをしてくれることはありませんでした。何度かお願いしたことはありましたが、そのたびごとに「それは俺の仕事ではない。」の一点張りでした。

今更ここで恨み節を言いたいわけではないのですが、当時を振り返って思うのは、おそらく旦那も彼なりに育児を手伝ってくれていたのです。実際に子どもたちを連れて出掛けたり、面倒を見てくれたりもしました。ただしやってくれることの範囲と家事育児の分担の境界線は私の望むものとは大きくかけ離れていただけで、ワンオペだと思っていたのはおそらく私だけだったと思うのです。

今の保育園で子どもたちの送り迎えをしているパパたちの姿を見ると「私ももっと上手に旦那に育児に参加してもらうべきだった。」と、当時の未熟だった自分を残念に思うのです。お迎えに来てくれたパパに喜んで駆け寄る子どもの姿。なんとも微笑ましい光景です。彼は一度もそれを体験することなく、子どもたちはあっという間に成長してしまいました。

子どもが小さいうちは「早く大きくなあれ」と思うものですが、過ぎてしまうと本当にあっという間です。ですから、どうかみなさまも貴重な子育て体験を逃すことなく、十分に楽しんでもらえればと思います。

ちなみにワンオペはワンオペレーションの略で、ワンオペレーションは和製英語だそうです。

朝ごはんのはなし|2022年4月

 みなさん、今朝は何を食べましたか? 朝食はごはん派ですか?それともパン派?もしくはシリアル派でしょうか? 日本の朝ごはんの定番と言えばごはんに味噌汁。おかずはのりや納豆、卵焼きや焼き魚と言ったところですが、では他の国ではどんな朝ごはんが食べられているかご存じでしょうか?

 中国や台湾では朝ごはんはお粥だと思っていましたが、実は揚げパンと豆乳スープが朝ごはんの定番だそうです。ベトナムでは日本でもお馴染みのフォーが朝ごはんとして食べられています。ここ数年で知名度がぐんと上がったエッグベネディクトはニューヨーク発祥のおしゃれな朝ごはんメニューです。イタリアでは朝から甘いペストリーを砂糖がたっぷり入ったカプチーノと一緒に食べるのが一般的だそうで「朝からしょっぱいものを食べる日本人の朝ごはんが信じられない」というイタリア人の話を聞いたことがあります。朝から甘いものと言えば、スペインではチュロスとココア、ベルギーではワッフルが朝ごはんだそうです。

 なるほど、それならば甘いもの(お菓子)も朝ごはんにはありなのか?と早合点してしまいそうですが、実は欧米では料理に砂糖を使いません。その代わりに朝から甘いものを食べて一日に必要な糖分を補っているのです。日本やアジアの国のお料理には砂糖を使うので、欧米諸国の食文化を朝だけ取り入れてしまうと糖分の摂りすぎになってしまうので注意が必要です。甘い菓子パンなどは子どもの朝ごはんにはうってつけですが、食べる量や頻度などは工夫をした方が良さそうですね。

 この春から職場復帰し、新生活のスタートを切った方もいらっしゃると思います。働く子育て世帯の朝はそれこそ戦場さながらの忙しさで、子どもや自分の身支度をしながら朝ごはんを作って子どもたちに食べさせるのは至難の業だと思います。せっかく作ったのに食べてくれなかったり、後片付けに手間取って遅刻してしまったりと、毎朝四苦八苦されているのではないでしょうか。

 ネット上では様々に工夫された子ども向けの朝ごはんメニューや時短、作り置きレシピもたくさんあるのでそれらを試して「我が家の定番朝ごはん」を見つけてみるのもいいかもしれません。

 農林水産省が発表する食育白書によると、朝ごはんを食べない小中学生の割合は近年増加傾向にあるようです。子どもの朝食抜きは体や脳の発達にも影響を及ぼすと言われています。とはいえ、時間が無いのにだらだら食べる子どもに「さっさと食べなさい!」と声を荒げたり、子どもを一人だけにして食べさせたりするのは好ましくありません。また目覚めてすぐでは食欲も起きません。起床後から朝ごはんまではできれば30分程あけるのが理想的だそうです。 まずは家族みんなで早寝早起きの習慣から、そしてゆとりある一日のスタートが切れるよう、無理のない範囲で理想の朝ごはんタイムに近づけるよう少しずつ心掛けてみてください。

※食事に限らず、育児でお困りのことがありましたら お気軽に担任、職員までご相談ください。

手作りコサージュ|2022年3月

卒園、入学式シーズンですね。

春のフォーマルな装いを一段と引き立ててくれるのがコサージュですが、いざ探してみると案外自分好みのものが見つからず、ということで、今回はコサージュを手作りしてみました。材料は100円ショップで揃うものなのに、見栄えはお値段以上、想像以上です! コサージュの作り方はネットや動画などでも多数紹介されていますが、とても簡単で2時間もあれば作れてしまうので、こちらでもご紹介したいと思います。

① リボンを50㎝ほどにカットし、リボンの端から縫いはじめます。縫いはじめはギャザーを寄せる反対側のリボンの角から針を入れ2㎝ほどは斜めにギャザーを寄せる側へ向かって縫い、そのあとは端から1~2ミリほどの位置をリボンの端に沿って縫います。(ポイント:縫った部分から少しずつギャザーを寄せるように糸を絞っていくとあとで形が作りやすいです。ギャザーを作る時、強く糸を引っ張ると糸が途中で切れてしまう事があるので、あまり強く引っ張らないように!ミシンで縫う場合は一番目を粗くして縫ってください。)

② 縫い終わりも縫いはじめと同様にリボンの端2㎝ほど手前からギャザーを寄せる反対側に向かって縫います。縫い終わったら糸を引っ張り、リボンにギャザーを寄せてお花の形になるよう整えます。ギャザーが緩んでお花の形がくずれないよう中心部分を固定するようにしっかりと縫い付けます。(ポイント:縫いはじめの斜め三角部分がギャザーを寄せると少し飛び出すので、その部分を花の軸にしてギャザーを寄せたリボンを巻き付けるようにして縫い付けると固定しやすいです。ここでも糸を強く引っ張りすぎると切れてしまうのでゆっくりと慎重に!)

③ リボンの花は好きな数だけ作ります。(今回は色が微妙に違う2色のサテンリボンで3個ずつ、計6個のお花を作りました。オーガンジーなど違う素材のリボンを組み合わせても素敵ですね。リボンの素材や幅に合わせて使うリボンの長さは適宜調整してみてください。)

④ 出来上がったリボンの花にビーズを付けながらそれぞれの花をつなげて最後はリースのように輪にします。糸を通す順番は、花芯の裏側から針を刺し→花芯の表に針を出し→ビーズを通し→花芯表側から花芯の裏側に向けて針を刺し→次の花芯裏側へ~を繰り返し、最後は最初の花の花芯裏側につなげて輪にします。輪にしたら糸を少しずつ引っ張ってふんわりした丸いドーム型になるよう形を整え、形が決まったら糸で固定し、最後にブローチピンを裏側にしっかりと縫い付けて完成です。 分かりにくいところがあったらどうぞご遠慮なくご質問ください!