洗濯の憂鬱|2023年6月

みなさんのご家庭では毎日お洗濯していますか?おそらくほぼすべての方が“Yes”と答えるのではないかと思います。子どもが小さかった当時の記憶を呼び覚ますと、朝はあわただしく時間もないので仕事から帰り夕飯の支度をしながら洗濯機を回しつつ、食事の後片付けが終わったら洗濯物を干して、子どもたちをお風呂に入れて、寝かしつけて、そんな目まぐるしいルーティンを日々こなしていたように思います。時には疲れ果て、洗濯機を回しながら子どもたちと一緒に寝入ってしまい、翌朝洗濯槽の中で脱水されたままの洗濯物を見て絶望感に浸ったことが何度となくありました。
昔話で恐縮ですが、当時の洗濯機は縦型の「全自動洗濯機」全盛期でした。今では洗濯機は「全自動」が当たり前ですが、当時は2層式の「全自動でない」洗濯機も現役で使われている時代でした。その一方でドラム式洗濯機や乾燥機もあるにはありましたが、まだまだ少数派でコインランドリーに行くと見かける程度の存在でした。
しかし、その数年後、奇跡的に我が家にも乾燥機がやってくることになりました。「これで私も洗濯の憂鬱から解放される!」と喜んだのもつかの間、当時の電気乾燥機は今のものとは比べ物にならず「乾くのにいったい何時間かかるの?」「乾いてもしわくちゃでしわを伸ばす方が大変ですけど」といった具合で、私の洗濯の憂鬱は残念ながら消えることはありませんでした。
それ以降も「時間のかかるしわくちゃ乾燥機」と「全自動洗濯機」の二つをあまり深く考えずに使い続け、ほぼ子育てを終えたころにふと急に洗濯機を買い替えたい気持ちになり「ドラム式洗濯乾燥機」を買うことにしました。例の「しわくちゃ乾燥機」のおかげで乾燥機能に懐疑的だった私はドラム式が来てからもしばらくは乾燥機能を使うことはありませんでした。しかしある時どうしても急いで乾かしたい事情に迫られ乾燥機能を使ったところ想像以上にふんわりきれいに早く乾き、私の洗濯にかける時間がそこから一気に短縮されることとなりました。
子育て時代はあれだけ憂鬱だった洗濯も、今では好きな家事の一つになりました。最近では環境のことも考え、合成洗剤から洗濯せっけんに変えてみたりしています。これからの季節、雨で洗濯物が乾かない、と憂鬱になることもあるかもしれませんが、そんな時は洗剤を変えてみたり、今流行りのおしゃれなコインランドリーに行ってみたり、と気持ちだけでも晴れ間がのぞくようになると良いな、と思います。