ぶらんこや 桜の花をもちながら 小林一茶|2009年4月

 新潟市内の桜の開花はまもなくかと思いますが、新入園や進級の園児の皆さんの胸の内はすっかり春花満開になっているかと思います。とは言っても新入園の幼い皆さんが張切った気持ちでいても、これまでの家庭環境と異なる初体験の園生活に迷いやトラブルなしにすっと入れるかどうかはまた別問題です。理由や筋道が呑込めない幼児達の小さな心の中で、これからは大なり小なり一もめや二もめがあっても当然な話です。一時的に登園を嫌がったり拒否したからといって保護者の方はそれに負けないで登園を続けましょう。間違いなく必ず保育園生活が好きになりますから。それに向かって頑張りましょう。踏ん張りましょう。

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石井式幼児教育

文頭掲載の俳句は赤沢保育園の園児達が日頃園内で楽しんでいる「石井式俳句かるた」の中の一句です。当保育園では石井式幼児教育を日常の保育の中に取り入れております。上記の俳句かるたはその石井式教育の教材の一つです。石井式教育と言っても初めて耳になさる人が多いかと思いますので、簡単に説明致します。

 石井式教育の基本的特徴は、まず(1)美しい言葉、正しい日本語、やさしい会話で子どもと接することを基本にしております。そして石井式では(2)その言葉も口から耳への話し言葉だけでなく文字や文章による書き言葉で子ども達と接するのです。

 こんな風に説明すると石井式は別に特別な教育法とは思えないかもしれません。ところがその対象年令が従来の常識と大きく異なるのです。まず0歳からなのです。私どもの経験からは生後6っか月位から始めるのがもっとも効果的でかつ自然で無理がないようです。

 人見知りが始まる生後3~4か月頃から始めるのです。

 この時期は子ども自身が外界を自分なりに認識し識別が出来るようになる第一歩の時期です。親しい人とそうでない人との区別、そうでない人に対して不安を覚え、抱かれたりすると不快不安を感じて抱かれることを泣き叫んで拒否し、自己主張の第一歩が始まります。その時期は石井式教育学習開始の時期でもあるのです。

 人見知りが始まる頃は、ご承知のようにまだ首も座らない完全な赤ちゃん時期です。人の話しが判るどころか自身の発語も泣き声を上げるかせいぜいアーウー位しか出来ません。しかし、正常に発育していればそんな外見であっても脳の働きは立派に人の違いを視聴覚を通して判別し記憶できるまでに発達しているのです。

 そのような時期から毎日毎日(1)美しく正しい優しい日本語で語りかけるのです。さらに話し言葉だけでなく(2)書き言葉(単語や文章)を示しながら話しかけるのです。いちいちその反応を待ったり確かめる必要はありません。一方的に語りかけます。(3)文章や単語は通常の漢字や漢字混じりの日本語文を示すのです。決してかな文字だけの不自然な文章や単語を示すのではありません。

 ハナは花、鼻と、カミは紙、神、髪と、ハシは橋、端、箸と。学校はガッコウではなく学校と、電車はデンシャではなく電車と教えます。ひらがなやカタカナだけの不自然な日本語ではなく、漢字混じりの普通の日本語で日本文で教えるのが石井式幼児教育の基本なのです。

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根性が芽生え育つ時期に

 根性がある…、さもしい根性、といった根性のことですが、その根性は、後年に完成する性格、人格の土台や根っ子の部分に当たり、その根性が芽生え形成される最初は、実にその人見知りの時期に始まります。そしてその大よそは3~4歳頃までに完成しいわゆる百歳まで引き摺る三つ子の魂になるのです。

 その根性の中に正しい日本語を石井式は植付るのです